終わらない侵略

私もあなたもこんなことをしている場合ではない。

少女

 

最近は死を渇望する時間が増えた。

幸せな未来の為に生きているはずなのに、

どこからともなく、私の生の邪魔をする悪魔が顔を出す。

 

悪魔は私の心に執着という名の巣を作り、

私の心を蝕み、侵食する。

 

気がついたらあっという間に1年が終わり、

私はまたひとつ歳をとる。

 

君は私から離れ、大人になっていく。

 

 

もし明日死んだとしても、

心残りはあるのか

 

 

 

人の心というものは、実に流動的で

脆く弱く、儚い。

 

移り変わることこそ、人の美しさであり

生きることなのだと、作者不明の詩は語る。

 

諸行無常はこの世の本質であるが、

今を生きることで還元する幸せがあるのならば、それはきっと不滅に近いものであり、

死を露呈することにも繋がるだろう。

 

 

哀れむ目でこちらを見るな。

お前のその眼差しに今日も私は恋焦がれ、

今にも私は死にそうなのである。

 

いっそ出会わなければ良かったのだろう。

 

苦悩を知らなかった私にとって、

君の存在は浅ましいほどに憎く、愛おしい。

 

君を想うと、君に触れると、君を感じれば感じる程に、正直な私の体は君を求めてしまう。

 

否応なく、私に快楽をくれる君の瞳の先に私はいない。

 

生涯でただ1人、私が心から愛した君の心は

いつか誰か別の人間に奪われるのだろう。

 

神よ。居るならば問う。

私のような人間にも

あなた様はお慈悲を恵んで下さるか。

 

 

君に出会ってから

生を渇望するこの身が愛おしい。

私の死の邪魔をする悪魔よ

私が愛する悪魔よ

 

 

君は今日も美しい。

君の無邪気な笑顔を今日も眺めながら、

私は煙草に火をつけよう。