2019-01-01から1年間の記事一覧
忙しなく歩く人々の群れを横目で通り過ぎながら、僕はただひたすら走っていた。 僕の目の前を行く君を追いかけて 君の後ろ姿だけをいつも見てきた 君は時々立ち止まるのに、それでも僕は君に追い付けなかった でもある日、君は歩むことをやめたね。 あの日を…
赤く激しく燃える炎 それは実に雄大で、力強く、見るものの心までも焼き尽くしてしまう。 火は消えなければ、いつまでも熱を放つ。 大きな火は炎となり、消えない炎はどこまでも燃え広がり、全てを火の海にしてしまう。 たった1本のロウソクに付けた火から、…
夢の中ほど居心地が良くて、気持ちのいい場所はないと思う。 途絶えていく意識は薄緑色で、体は軽く、自分の体は見えない。 しかし目を覚ませば、体にかかる重圧に耐えるしかないし、自分の体を嫌でも見る。 そして目の前の現実に目を向けるしかない。 夢の…
拝啓、貴方様 暑中お見舞い申し上げます。 長かった梅雨も明け、いよいよ夏本番ですね。 連日の酷暑で、寝苦しい夜が続きますが、貴方様はいかがお過ごしでしょうか。 青空の下で真っ直ぐに佇む向日葵や、急な雷雨の後に広がる大きな虹、どこまでも広がる入…
青く澄み渡った夏の空の下で、太陽の光に照らされた向日葵は静かに私に微笑みかける。 この細い道を抜けた先にはきっとあなたの笑顔が待っていて、あなたと共に私は浜辺を歩く。 そんな夏休み 愛と恋の違いは、自分の命をかけられるか、 この違いただ一つ。 …